OUTBACKで生まれたちょっといいお話集

ここには絶対に変わらないものが2つあると、私は信じています。

品川高輪

OUTBACKER | MOEさん
2024 Vol.10 Episode4

私が以前に高輪店で働いていたのは3年前、コロナ禍に陥るまでの約1年間でした。大好きなこの場所に戻ってきて約半年の間にメニューが変わり、一緒に働く仲間の顔ぶれも大きく変わりましたが、ここには絶対に変わらないものが2つあると、私は信じています。
 1つ目は、アウトバックの料理は本当にどれも美味しいということです。そもそも私がアウトバックに戻ろうと思ったのは、数年ぶりに食事に訪れた際、美味しさが変わっていないと驚いたことがきっかけでした。戻ってきてしばらくは、一緒に働いている仲間の顔も名前も覚え切れないために連携もうまく取れず、自分のスキルの低さにも頭を抱える日々でしたが、それでも働く自信を保ち続けられたのは、”私がお客様にお出ししている料理は絶対に美味しい!”という確信のおかげでした。この確信は私の口下手さもカモフラージュしてくれて、お客様との会話が弾むことも次第に増えてきました。
 3年前の私は、お客様との会話の糸口となる接点を探すことにかなり苦労していましたが、お店に戻ってきてからたくさんのお客様とお話しさせていただくなかで、アウトバックの料理の美味しさは全てのお客様への接点になりうると気付きました。すると、自身のサービスにこれまで以上の余裕と自信が生まれ、サーバーとしての成長だけでなく、自身の目標に近づくためのきっかけを見出すことができました。しかし、自分の接客次第で、美味しいアウトバックの料理をさらに美味しくすることも、不味くすることもできてしまいます。全てのお客様が美味しい料理を召し上がり、笑顔でお店を後にするという当たり前が、当たり前であり続けられるよう、また、その当たり前に少しでも特別感を添えられるよう、日々楽しみながら試行錯誤を続けています。そして、楽しみながら自分の接客を高めようと思えるのは、ここで働く仲間たちの変わらない笑顔と優しさ、そして感謝し合う文化のおかげです。前に働いていた時は同い年の友人もたくさんいて、最年少の年代だったため、愛想も笑顔も無い私のことをサポートしてくださる先輩がたくさんいらっしゃいました。そのおかげで、約1年で精神的にもサーバーとしてもかなり成長させていただきました。しかし、自分がもしアウトバックに戻るなら、知っている同僚がほぼいなくなってから、というのは以前から決めていたことでした。私を理解してくれていて、必ず助けてくれる人がいる環境に戻っても、その優しさに甘えてしまい成長は望めないので、例え馴染めずとも自分の目標を達成したらあっさり辞めようと決め、同期の卒業を待ってからMIKEさんに戻りたいとご連絡しました。けれど、そんな消極的な考えはかなり早い段階で失われ、高輪店には本当に素敵な人々が集っているのだと気づかされました。聞かれなければ年齢もサーバー歴も教えず淡々と仕事をしていた私に、皆興味を持って笑顔で話しかけ続けてくれて、今では皆のおかげで仕事に来るのが本当に楽しみになりました。以前も笑顔と感謝の言葉で溢れる素敵な職場でしたが、働いている人の顔ぶれが大きく変わろうとも、その素敵な部分は脈々と受け継がれていて、皆が何気なく口にしているであろう「ありがとう」を聞く度に、本当にここに戻ってきて良かったと思えています。
 今も昔もアウトバックは、私を語る上で欠かせないとても大切な場所です。私を頼ってくれて、助けてくれる後輩たち、困っている時に的確なサポートをしてくださる先輩方、私のスキル不足も含めて見守ってくださる社員の方々、そして、戻りたいと言った私を快く受け入れてくださったMIKEさん、本当にありがとうございます。いつか高輪店を卒業するその日まで、変わらないものを大切に、この素敵な場所に集うお客様や仲間たちと、これからもたくさんの物語を作っていきたいです。